Windows10でDeep Learningを実行するための環境構築

2020年5月6日

今日は、Windows10でDeep Learningを実行するための環境構築ついて説明します。

今回ご紹介する方法は、2020年5月2日時点での方法になります。

最近のAIブームもあって、プログラミング言語や関連ライブラリ、GPUドライバのバージョンアップが激しく、一度環境構築できたからと言って永遠に同じプログラムが動作するとは限りません。

このため、一度動作が確認できたら、そのときの言語、ライブラリ、GPUドライバのバージョンを記録しておくことをおすすめします。

記録しておけば、動作していたときの状態に戻せます。

それでは、環境構築について順に説明して行きます。

環境構築

OSの確認

今回は、OSとしてWindows 10(64bit、Pro でも Homeでもよい)を使用します。

ここでのポイントは 64bit OS であること。

なぜなら、32bit OSでは、この後導入する TensorFlowが動かないからです。

TensorFlowは、AIプログラム作成やDeep Learningには必須です。

TensorFlow は、Googleが中心となって開発しているOSS(オープンソースソフトウェア)の機械学習ライブラリです。元々はGoogle内部で利用するためにGoogle Brainチームによって開発されたものです。

詳細は以下の書籍に詳しいので、興味のある方は参考にしてください。

Anacondaのインストール

次にAnacondaをインストールします。

Anacondaは、Anaconda社により提供されているパッケージです。

Pythonで記載されたコードの実行に必要な様々な環境がそろっています。

以下のリンク先サイトにある、パイソン3.7  64ビットグラフィカルインストーラ(466MB)をダウンロードして、パソコンにインストールしてください。

https://www.anaconda.com/products/individual

Visual Studio Community 2019 のインストール

以下のリンク先サイトにある、Visual Studio Community 2019の「無料ダウンロード」ボタンを押し、パソコンにダウンロードしてください。

https://visualstudio.microsoft.com/ja/vs/community/

vs_community_xxx.exeファイルがダウンロードされるので、ファイルを選んで実行してください。

ファイルを実行すると、開発オプションを選ぶように(チェックを付けるように)指示されます。

このとき、以下は必ず選ぶようにしてください。

・C++の開発オプションを付ける。

・Python開発オプションを付ける。

もし分からなければ全部チェックして、インストールしても良いです。

後で変なエラーに悩まされるくらいなら全インストールした方が良いです。

Visual Studio Code のインストール

これはエディターです。

エディターとは、Pythonでコードを書いて実行するためのノートのようなものです。

使いやすいので私はこれを使っています。

以下のリンク先サイトにある、「ウィンドウズ用のダウンロード」ボタンを押しダウンロードしてください。

https://code.visualstudio.com/

ダウンロードが完了したら、ファイルを選んで実行してください。

CUDA Toolkit のインストール

Deep Learning をまじめに実施したいならGPU(ビデオカード)は必須です。

なぜなら、コンピュータに物体を学習させる際の計算負荷が尋常じゃないからです。

CPUのみで学習させても良いですが(できないことはない)、GPUの有無で計算時間に数十倍~数百倍の違いがでます。

なので、GPUあり(ビデオカード搭載)として話を進めます。

なお、ビデオカードはNVIDIA限定です。

なぜなら、Deep Learningの計算(主に行列(テンソル)計算)には、NVIDIA社が開発したCUADを使うのが現在最も効果的だからです。

CUDAは、NVIDIAのGPU製品のプログラミングインターフェースであり、行列(テンソル)計算を超高速に実行することができます。

このため、Deep Learningの学習には最適です。

まず、自分のパソコンに搭載されているGPUのドライババージョンを確認します。

次に、GPUのドライバーバージョンにあったCUDA Toolkit のバージョンをダウンロードします。

GPUのドライババージョンにあったCUDA Toolkit のバージョンをインストールしないとGPUが動作しません。何でも良いわけではないので、気を付けてください。

どのバージョンをダウンロードすれば良いか分からないときは、Googleで検索し、使用しているGPUにはどのCUDA Toolkit のバージョンが合うか検索してください。

参考として、GPUがGTX1060 は、CUDA Toolkit のバージョン9.0で動きました。

また、GPUがRTX2080Ti は、CUDA Toolkit のバージョン10.0で動きました。

ダウンロードしたいCUDA Toolkit のバージョンが分かったら、Googleの検索バーで以下のように検索します。

参考として、バージョンが9.0の場合の例を示します。

以下のボタンを押すか、リンクをクリックしてください。

https://developer.nvidia.com/cuda-90-download-archive

すると、ダウンロードファイルが置いてあるNVIDIA DEVELOPER のページがヒットするので、そのページに行き自分のOS環境等を選ぶとダウンロードできる画面に行けます。

OS毎にダウンロードファイルが選べるので、windows用のダウンロードファイルを選んでダウンロードしてください。また、ダウンロードが完了したら実行してください。

注意点として、NVIDIA社のトップページからNVIDIA DEVELOPERのページに行くと、最新のCUDA Toolkit のバージョンしか置いていないページに行きます。

最新なら何でも良いという訳ではないので、必ずGoogleの検索バーで検索して、欲しいバージョンのダウンロードファイルが置いてあるページからファイルをダウンロードしてください。

cuDNNのインストール

CUDA Toolkit だけでなく、cuDNNも必要です。

これもNVIDIA社のページにあります。

以下のボタンを押すか、リンク先をクリックしてください。

https://developer.nvidia.com/cudnn

すると、NVIDIA cuDNN | NVIDIA Developer のページが出てくると思います。

そのページで「 Download cuDNN 」のボタンを押してください。

すると、NVIDIA Developer Program Membership Required のページに行きます。

https://developer.nvidia.com/rdp/form/cudnn-download-survey

そこに「 Login 」 と「 Join now 」のボタンがあります。

すでに登録済みなら、Login ボタンを押してください。

登録がまだなら、Join now のボタンを押してください。

Join now のボタンを押すと以下のページが開きます。

Email Address とPassword を入力してから Login ボタンを押してください。

ここは特に怪しいページではないので、正直に入力すれば良いです。無料です。

どのcuDNNのバージョンをダウンロードすれば良いか分からないときは、Google で検索して、自分のGPUが動かせるcuDNNのバージョンを調べ、希望のファイルをダウンロードしてください。

ファイルをダウンロードするとzipファイルがダウンロードできるので、解凍してください。

解凍したらフォルダ内に入っている cudnn64_7.dll ファイルを以下の bin フォルダ内にコピーしてください。

c > Program Files > NVIDIA GPU Computing Toolkit > CUDA > v9.0 > bin

ちなみに、

GTX1060 は、cuDNN7.4で動きました。

RTX2080Tiは、cuDNN10.0で動きました。

Anacondaで仮想環境の構築

各種ソフトのインストールが終わったら、Anaconda を開きます。

windows のスタートボタンを押すと、Anaconda3(64bit) というソフトが見つかると思います。

このフォルダの中に、Anaconda Prompt があるのでそれを開きます。

この画面になったら、以下のコマンドを入力します。

conda create -n xxx python=3.7 ⏎

なお、xxx の部分には仮想環境の名前を入れてください。好きな名前で良いです。

また、python のバージョンを指定することができるので、もしpython = 3.6 にしたいなら、そのように入力してください。

入力したら、画面に以下のように入力し、作成した環境を activate してください。

activate xxx ⏎

仮想環境が出来ていれば、上図のようになるはずです。

上図の例では、仮想環境名を keras-gpuとしているので、行の先頭にそのように表示されます。

これで、仮想環境が構築できていることが確認できました。

後は、Deep Learning に必要なライブラリをインストールするだけです。

ライブラリのインストール方法

インストールする際は以下のように入力してください。xx はライブラリまたはパッケージ名です。

pip install xx
または
conda install xx

ちなみに、現在インストールされているライブラリを調べる場合は、以下のように入力してください。

pip list  ⏎

すると、この仮想環境内にインストールされているライブラリの一覧が確認できます。

なお、以下に小技を紹介しておきます。xx はライブラリまたはパッケージ名です。

1.バージョンを指定してインストールしたいとき

pip install xx==6.2.1 のように記載

なお、以前のバージョンを指定すれば、バージョンを戻す(ダウングレード)することができます。

2.アンインストールしたいとき

pip uninstall xx

3.バージョンを上げたいとき

pip install -U xx

Uは大文字です。

4.インストール可能なライブラリのバージョンを調べる方法

pip install xx==

== の後をあえて空欄にすることでエラーが表示されます。

このエラーにインストール可能なライブラリのバージョン情報が表示されます。

それを参考にインストールすることも可能です。

まとめ

  • windows のOSは 64bit とする。
  • Anacondaをインストールする。
  • python のバージョンは3.7 とする。
  • Visual Studio Community 2019をインストールする。
  • Visual Studio Code をインストールする。
  • CUDA Toolkit をインストールする。バージョンに注意。
  • cuDNNをインストールする。バージョンに注意。
  • Anacondaで仮想環境を構築する。
  • 仮想環境が構築できたら、Deep Learningに必要なライブラリをpip または conda でインストールする。